その一言が、静かな空気を一変させた。

「いいから早く揉んでちょうだい。」

彼の声は、少し低く、少し甘く響いて、私の耳に優しく届いた。

まるで、長い間待ちわびたような、焦がれたような、少しだけ無理をしているような響きがあった。

私は一瞬、目を見開き、息を呑んだ。
あまりにも直球すぎて、少し驚いてしまったからだ。
でも、心の中ではその一言が、どこか心地よく、そして心をくすぐるものに感じられた。

「揉んでちょうだい」なんて、普段ならば冗談として流してしまうような言葉。
でも、今の彼の声には、どこか真剣さと優しさが混じっていて、思わず引き寄せられるような気がした。

私は深く息を吸い込み、少し照れくさい気持ちを抑えながら、彼の前に膝をついた。

目の前で見つめ合うその瞬間、心の中で少しだけ悪戯心が芽生えた。だって、こんなお願いをされて、ただ無視するわけにはいかない。

「本当に、そんなに急いで…？」私は少しだけからかうように、甘い声で答える。

彼は少しだけ頬を赤らめたが、その目は真剣だ。
そう、彼の目には、まるで私に触れてほしいという欲望が溢れているように感じられた。

私は微笑みを浮かべ、ゆっくりと手を伸ばす。
指先が彼の肩に触れた瞬間、彼の体が少しだけ震えた。その震えが、私の心をくすぐり、私の手がさらに力強く、そして優しく彼の筋肉をほぐし始める。

手のひらが彼の背中を滑るたびに、彼の息遣いが少しずつ荒くなり、私はその変化を感じ取った。

彼の体がリラックスしていくのと同時に、私の中で少しずつ興奮が高まっていくのがわかった。

「もっと、もっと強く…」彼の声が、今度は少しだけ切羽詰まったように響いた。
その声に応えるように、私は手を動かす速度を少しだけ速めた。力強く、でも決して乱暴にはならないように。彼の体がリズムに合わせて、私の手のひらの中で反応する。

「これでいいの？」私は軽く尋ねたが、心の中では彼の反応を見守りながら、さらに深くその手を彼の背中に沈ませる。

「はい…そのまま…」彼の答えは、もう少しだけ喘ぎを含んでいた。それが私の手をさらに熱くさせ、私の心もまた、少しずつ高鳴っていく。

私は彼の体を感じながら、少しずつ手を動かす。彼の筋肉が弛緩していくたびに、私の中で少しずつ、あの時の「いいから早く揉んでちょうだい」の言葉が、甘く、心地よい響きとして残っていく。

私たちの間に流れる空気は、まるで時が止まったかのように静かで、でもその静けさの中に、確かな熱があった。

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まさか男子側が言ってるなんて、びっくりしたでしょう。
そんなときがあってもいいんじゃないかなって妄想ね（笑）
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