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私は苦手だった、微分積分。
高校数学が得意だったお客様はいらっしゃいますか?
微分(dy/dx)は目に見える大きな塊を極限まで細かく分割すること、積分(∫)は過程の全ての瞬間を掻き集め全体量を求めること。
人生は変化していくものですが、小さな前進でもそれを積み重ねていくことは、毎日の小さな努力や挑戦や勇気を持つこと(変化=微分)を続けていくことが、自分に悔やむことのない人生の結果(面積=積分)になる。
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どうあっても金閣は美しくなければならなかった。
そこですべては、金閣そのものの美しさよりも、
金閣の美を想像しうる私の心の能力に賭けられた。
人がこの建築にどんな言葉で語りかけても、
美しい金閣は、無言で繊細な構造をあらわにして、周囲の闇に耐えていなければならぬ。
私が人生で最初にぶつかった難問は、美ということだったと言っても過言ではない。
現代なら、テリストと呼ばれていたであろう、三島由紀夫の「金閣寺」 ー、大好きな作品の一つです。
三島は自分の劣等感と闘い続けた作家です。
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美しさとは、生きる為の力となるもの。
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ー君のような秀才にはわかるまいが、「自分の
生きていることが、人に迷惑をかける。僕は余計者だ」という意識ほどつらい思いは世の中に無い。
三島に『治りたがらない病人』と嫌われていた、太宰治の「パンドラの匣」の中の一文。
劣等感をどう処理するのかは自分自身の問題であり、生きたいという欲がすべての物事を複雑怪奇に見せてしまう。
金閣寺の中でも、溝口は最後「生きようと私は思った」と言っています。
人生の中で重要視すべきは、定数ではなく変数。
それでは、本日も、皆様よろしくお願いいたします。
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