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「ニッポン」と「ニホン」どっちが正しい?
2024年9月11日(水) 22:18

「日本」の読み方は、「ニッポン」なのか「ニホン」なのか?


これは、どちらでも間違いではない。


では、日本の国名の変遷を古代から紐解いてみよう。


邪馬台国についての記述がある中国の歴史書『三國志』では、日本のことを「倭国」と呼んでいる。
「倭」というのは、中国から見たときの蔑称で、「背がまがった小人」という意味がある。


7世紀ころ、日本人は自らの国を「やまと」と呼ぶようになった。
はじめは「倭」と書いて「やまと」と呼んでいたが、これは中国からの蔑称なのでだんだん嫌うようになり、「和」や「大和」と書いて「やまと」と読むようになった。


このころに編纂された『万葉集』では、「倭」「和」「日本」と書いて「やまと」と読ませている。


ちなみに、ここにあらわれた「日本」というのは、701年の『大宝律令』から登場する。


やがて「日本」の表記から「やまと」の読み方が消えて、「ニッポン」「ジッポン」と音読みされるようになる。


13世紀、マルコ・ポーロの『東方見聞録』で日本が「ジパング」と呼ばれたが、これは「ジッポン」が由来と考えられる。
また、「ジャパン」というのも「ジッポン」から来ていると考えられる。


「日本」の読み方は、「ニッポン」のあとに、「ニホン」があらわれ、それから両方が用いられるようになった。


「ニッポン」なのか「ニホン」なのが、1934年の臨時国語調査会(国語審議会の前身)でついに決定された。
決まったのは、「ニッポン」である。
ところが、政府はこれを採択することはなかった。
戦後になっても、国会で何度か読み方を統一しようという動きはあったが、政府はあえて
どちらかに決めるということをしなかった。

1946年公布の「日本国憲法」では「日本国」が国号となったが、肝心の読み方を示していない。
だから「ニッポン」でも「ニホン」でも誤りではないし、「ニッポンコクケンポウ」でも「ニホンコクケンポウ」でも誤りではないのだ。

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