燗の場合は、
「熱でアルコールが一部飛んでいるんだ」
とずっと思っていました。
ところが、

「飲んだアルコールは、
体内温度と同じになってから代謝される」
と教えていただき、
今更ながらに納得してしまいました。


私は冷酒の方が好きなのですが、
寒いときは燗酒もいただきます。
本来なら体温と同じくらいの
ぬるめの方が良いのでしょうが、
かなり熱めが好きです。
最近はすごく寒い日が多いので、
熱燗をいただくと
体がポカポカして温かな気持ちになれます。

先日、なぜか懐かしいような
とても面白い燗酒と出会いました。


網焼きコンロの上で、
ガンガン浜焼きをしながら、
燗酒をお願いしました。
出てきたのは、昔懐かしいアルミの急須。

お銚子で出てくるものだとばかり
思っていたので、
急須を見ながら
しばらく首をかしげていました。
「これはもう温めてあるのか、
まだ温めていないのか？」と。
どうやら、網焼きの網の上にのせて
温めるみたいでした。

海鮮を焼いている空きスペースに
急須をのせてお酒を燗をするなんて、
面白すぎて大笑いしてしまいました。
燗の加減が、とても難しい…

すぐにあげるとぬる燗。
もう少しと粘ると上燗に。
熱いかな？と思うと熱燗に。
もう少し熱い方が…と思いながら、
お喋りに夢中になっていると、
飛切燗どころか沸勝寸前。
やっぱり熱燗よりちょっと熱い、
とびきり美味しい飛切燗です。


しゃべり過ぎず、ほどほどに喋り、
焼き過ぎず、ほどほどに焼くと、
すべてがとびきり美味しく
そして、楽しくなるようでした。