今日おしゃべりを注意されて
思い出した

仕事へ向かう玄関先で、足が動かない
ぼろぼろと涙が出て限界を感じた
震える手で仕事先に電話して、
泣きながら休むと伝えた

平坦な道のりじゃなかった

事情も知らずに決めつけられて
馬鹿だとあざ笑われた
悪い事は全て押し付けられる
よくある事だ

たいした苦労もない世間知らずな
扱いをされがちだが、
誰だって生きていれば
それなりの苦労はあるのだ

他人を鼻で笑うような人にだけは
なりたくなかった

愚直に頑張ろうとすればするほど
教えてもらえずに放置されて貶される
そんな職場だったが
それでも仕事自体は楽しかった
１つ１つ覚えて出来るようになり
やりがいがあった

楽しくて楽しくて
自分の消費期限を忘れていた
手が震えるようになり、目が見えなくなり
それでも仕事にしがみついていた

なのにそれは突然来た
玄関から進めない

身体の自制が出来ない
早く出ないと電車に間に合わなくなる
目の前の扉を開ければ大丈夫なハズなのに
涙が止まらない、足が動かない

心が折れたと感じた
目に見えないものでも壊れるのだ
あの時もひどく孤独だった

少しでも生きやすい
時代になれば良いなと思っている





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