こんばんは。お疲れ様です。
穂村弘さんという作家さんもしくは
彼の作品をご存知ですか。
私は詳しくは知りません。ただ、
「体温計くわえて窓に額つけ
「ゆきら」とさわぐ雪のことかよ」
という歌は好きです
（ちなみにこの歌は、前冬に冬の恋文として
綴ってます）。
今回は、穂村弘さんの歌、
「終バスに二人は眠る紫の
"降りますランプ"に取り囲まれて」
について綴ります。
まず、この作品は「シンジケート」という
歌集から出典されています。
作者は、これについては"青春歌集"であると
言っています。
二人の関係について、
「部活帰りの仲良しさん」or
「仲の良い若いお二人さん♡」かしら？
と思いました。
情景的には、薄暗いバスの車内で、
二人組が寄りかかって眠っています。
誰かが降車ボタンを押したのか、
終着地に近いのか、沢山の紫色の灯りが
ぼんやりと、眠る二人を囲んでいます。
といった感じでしょうか…
部活帰りでしたら、こんな幻想的な
情景よりも明るく元気な感じのほうが
良かろう、ということで、二人組は
恋人同士と考えました。
それから…
ランプが赤色（情熱・ポジティブ）と青色
（ブルー・ネガティブ）の合わさった、
紫色をしていることや、「終バス」というのが
何となく"幸せ"から少し離れた感じがします。
2人でいることを単に喜べないというか、
お忍びで会っている2人なのか…
でも、前述のように作者は"青春歌集"と言っているので、これらについてはあまり深く
考えなくてもいいような気もします。
作者が降車ボタンのことを「降りますランプ」
と表現していることが気になりました。
こうすることによって、歌全体に甘さと柔らかさを感じさせますね。
例えばこの歌、
「終バスに眠る二人を囲んでる
紫色の降車のボタン」
と綴っても、情景は同じですよね。
でも、降車のボタンで終わらせてしまうと
（体言止めって言いましたよね）
ボタンが強調されて、それこそ二人が
ぼんやりしてしまいますね。
恋人同士だからこその
表現方法ではないでしょうか…
穂村弘さんの歌について、かつて、
この歌を"歌"として認めたら、
「斎藤茂吉」の墓前で切腹する
言った歌人もいたそうですね。
私は歌についてはよく分かりませんが、
こういう繊細な表現の作品は好きです。
ところでなぜ、
冬の歌として綴ったかって？
読んだら何となく暖かい気持ちに
なっちゃたからです(笑)。
…良いじゃないですか…
もうすぐクリスマスですし…(笑)
最後まで読んでくださり
ありがとうございました。
そういえば、明日12/1の日曜日、
11:00〜18:00まで出勤します。
11:30から事前予約をしてくださった
素敵な♡素敵な♡王子様♪
心から感謝いたします。
それではまた… 高倉 洋子
