僕が使えるのは今大人気の官能小説家の先生。
いつかは僕も小説家になりたいと幼い頃からの夢だった。
『先生どうなされたんですか?』
ピリピリはりつめ眉間に皺を寄せる先生に僕は恐る恐る声をかける
「続きなのよ。続き!」
「活字でよりリアリティーのある、その光景が生々しく浮かび上がるような」
「単語の並べ方じゃないのよ。そんなのズブの素人でも簡単にできるの!
言霊と言霊がお互いに活字でありながら映像を頭に浮かばすのよー」
頭を抱え込む先生
すっと振り返り僕に先生は尋ねる
「この間のモデルの女の子は?」
閃いた顔を向ける先生に問われ僕はハッとした。
(ヤバイ忘れてた)
『あ、あのそれがそれが』
先生はより生々しい描写を心がける為、
モデルに実際にその行為をさせ、【声】【顔】【汗】【吐息】【感情】それをインスピレーションし一気に執筆を仕上げると言う変わった書き方をなさる
『嫌中々、スケジュールが合わなくて』
冷や汗を流しながら俯く僕
「ふーん。」
「スケジュールねぇ~」
俯く僕の顔を覗きこみ
カツンっ
『っ痛っ!』
「私の顔みてもう一度言って?」
「冷や汗の量、眼球の動き、貴方何年私についてるの?
私の執筆法、理解出来てるよね?」
立ち上がり僕の顎を掴み耳元で囁く
甘い甘い匂いにクラクラする
『ごめんなさい実は』
言い切る前に顎を掴まれ押し倒される
馬乗りに成りながら先生は呟く
「貴方のミスで私の執筆が遅れる様な事できないの?」
「解る?」
と言いながら顎を掴み首に指を絡ませグッと首を締める
『#*%§!!』
「ナカナカ良い声で鳴くじゃないの」
首にかけられた手を外されニコニコ満面の笑みで先生は言う
指を僕に這わし陰部に膝をグリグリとめり込ます
『ぐっあっ!!』
「あらあら良い表現に良い鳴き声」
「今、書いてるテーマは【凌惹からの羽化】なの」
先生は口に白い指をそっと入れてくる
唾液が零れ息がまともに出来ずに顔が鬱血していくのがわかる
「良い表情ね?
貴方の失態は忘れてあげる」
「アシスタントの仕事は何かしら?」
「私により良い作品を書かすこと」
残虐性丸出しの笑顔で僕を見る先生
まだ所の序の口
もう二度と失態は致しません