昔、高校時代の通学路に
バスから見えていた
不思議な古い小さな病院があったんです。


通り沿いにあるけど
目立たない病院で。


ある日
疲れて下校していた薄暗い夕方時、
いつものようにバスでその病院の前を通った時、

病院の２階か３階だったか…
バスの窓から少しだけ部屋の中が見えたんです。


それが古い洋館のような雰囲気で。

その部屋は濃くて赤い絨毯とか壁紙で
薄暗い光だけ刺していて
重厚感のある木目調の家具。


それまで思っていたイメージと違って
「えっ…」と
少し怖いう気持ちはあったはずなのに、

そこに物哀しい懐かしさと、
同時に
子供が立ち入れない闇といやらしさを感じたんですね。




今朝ふとそれを思い出して、
Googleマップで辿ってみたら
その通りにはその病院は跡形もありませんでした。


そりゃ時が経ちすぎていますしね。
その通りはここ10年でも
かなり新しく変わっているみたいで。
通学路だった風景は無くなって、
すごく綺麗な街並みになっていました。


Googleちゃんで今の風景を見ていたら、
果たしてわたしが当時見ていた光景の
どこからどこまでが現実だったのか

ちょっと分からなくなって。



なんだか切ない気持ちになりました。

歳を重ねる我々人間にとって、
昔の大事な記憶を整理するという事は
すごく意味があることなんでしょうな( ˊ̱˂˃ˋ̱ )